未経験のデザイナーとして学んだサービスに貢献する上で大切な3つのこと

最近はWebデザインやエンジニアになるためのスクール等も一般的になっており、異業種からの転職や未経験から挑戦したいと考えている方も多くなっているのではないでしょうか。しかし、実際にWebサービスに関わっていく中で、最初からサービスの中核を担うことは難しく、「ではどのようにアウトプットを出し貢献してけばいいか?」という悩みは、遅かれ早かれぶつかることと思います。

そこで今回は、未経験からWebデザイナーとして自社のWebサービスに関わり始めた自身の経験を踏まえながら、「経験の多寡を問わずサービスに貢献していく上で大切なことは何か?」について考えていきたいと思います。

Webデザイナーとして入社するまで

少し本題に入る前に、自身についてお話しさせてください。

現在はこうしてWebデザイナーとして働いているわけですが、未経験の業界ということもあり、当初から正社員で入ることは考えていませんでした。まずは現場で実際の業務に触れ、どんなメンバーがいて、どんなクライアントがいて、どんなスキルが求められているのかを知る必要があると思ったからです。

どこかのスクールなどに通ってからという選択肢もありましたが、費用対効果の面からと実体験しないと良し悪しの判断がつきにくいという理由から、まずはかたっぱしからバイト・インターンの求人を探していました。

ferret Oneの運営サポートとしてアルバイト入社

ferret One(フェレットワン)というのは、現在もデザイナーとして関わっているマーケティングオートメーションツールのことです。Web集客に必要なCMS、アクセス解析、メールマーケティングなどの機能をワンパッケージにし、コンテンツマーケティングへの導入コスト・敷居を下げるツールです。

このサービスの運営の中で、クライアント様のウェブサイトの制作補助やマニュアル制作などいわゆるCS(カスタマーサポート)チームの一員として携わっていました。

7月からWebデザイナーとして入社

しばらくカスタマーサポートとして関わっていくうちに、より開発側に立ってサービスに関わりたいと思うようになり、HTML/CSSやデザインについて勉強を始めました。具体的な経緯については別のエントリで紹介する機会を持てればと思いますが、とにもかくにも会社側に自分の意思を伝え、7月からデザイナー職としてferret Oneに関わっていくことになりました。

それまではCS側として前線でクライアント対応することがメインでしたが、これ以降はサービスを創っていく、良くしていく立場でクライアントの問題解決について考えていくことになります。

ferret Oneとの関わり方で大切にしていること

さてここからが本題ですが、実際にデザイナーとしてサービスに関わっていくといっても、もちろん最初からサービスの中核を担うわけではありません。新しい機能に関する調査や、デザインの修正対応など、細かいタスクから関わっていっていきますが、そうした中でも、経験値に関係なく持っておくべきスタンスや姿勢があることを折りに触れて実感することが多くあったので、いくつか重要な部分をシェアします。

CSチームと緊密なコミュニケーションをとる

サービスの最前線にいるのは、実際にクライアント対応を行っているひとたちです。すなわちカスタマーサポートのメンバーのことですが、サービスに対するクライアントからのフィードバックを受け取る重要なポジションにいることは間違いありません。したがって、新しい機能を考えたり、既存の機能・デザインに修正が必要な場合でも、「実際の問題はなんなのか」はCSチームに聞かないと情報は入ってきません。

ともすれば、開発/デザインチームとCSチームとでは違う時間軸で動きがちで温度感を共有できなかったりすることが多いですが、情報共有の場を持つことは重要です。なぜなら、「こういう体験を実現するための機能だ」と考えて開発/デザインしたものを実際に届けるのはCSチームだからです。

もともとCS上がりでデザイナーにシフトしたこともあり、コミュニケーションのとりやすい状況にあったのかもしれませんが、これはどんなサービスを作るに当たっても意識すべき姿勢だと考えています。クライアントやユーザーと向き合うことなくプロダクトを作ってしまうと、机上の空論たちがそのままふわっと形になってしまう、みたいなことになりかねません。

サービス全体で同じゴールを共有すること

デザイナーの出す成果物はなかなか定量的に評価のしにくいものと言われています。確かに、このデザインに変えたことによって◯%売上が上がったとか、◯PV上がったといった数字に対して、果たして直接寄与しているのか?というはやはり見えづらいところがあります。

しかし、サービス全体としての目標を共有して同じ目線に立つことはできます。同じ目線に立ってゴールを共有することができれば、何を優先すべきか順位が自ずとつきます。

たとえばいま、ferret Oneではクライアント数〇〇社を目標としているとした場合、そのためにすべきことはなにか、また捨てるべきことは何かという考え方をします。クライアントがよりコンテンツマーケティングに集中するための機能は何か、この部分のデザインに固執するよりもこっちを優先すべきではないか、といったように、目標を共有することで、それぞれのアクションの判断基準ができますよね。

そうはいっても、デザインにこだわりたい部分もあったり、こっちの問題を先に解決したい思う時も絶対に出てくると思います。しかし、それは本当にゴールに近づくための本質的なアクションなのか?という視点も常に持つべきではないでしょうか。

事実に基づいてロジカルに話す

先日、ある新機能のデザインとコーディングを自分が担当したこともあり、ガイドラインの作成とCSチームに対する機能説明の場を設けました。

こうした説明の機会は、単に「ちょっとイケてるものつくりました」という報告のためではなく、「そもそもこれは何のためにあるのか」とか「この機能があることによってこういうことが解決する、もしくはゴールに近づく」というコンセプトをロジカルに伝えて、CSチームに理解してもらい、クライアントに届けてもらうためにあります。

また逆もしかりです。「こうした方が良いんじゃないか」という要望がデザインチームに来るたびに、「本当の問題はそこなのか」「それをクリアすることはゴールと結びついているのか」ということを意識しながら考える必要があります。これもまたデザイン云々以前に考え方や姿勢の問題ですが、わりと「う〜ん、確かにそうですね」と迎合してしまいがちになってしまうこともあるでしょう。しかし、そこで一歩引いて考えることは誰にでもできますし、誰もがすべきことだと思います。

まとめ

ここまで読んできてお気づきかと思いますが、デザインの配色がどうのとか演出がどうとかフォントの印象がどうといった話は一切していません。そういったことは、勉強すれば誰でも一定のスキルは得られると思いますが、「それ以前にもっと大事なことがあるんじゃないか?」と思い、このエントリを書いた次第です。

一見、Webデザイナーというとアーティスティックな響きがしなくもないですが、実のところはそんなことはなく、ロジカルにものを考え、チームやプロダクトの持つゴールを一緒に追うために何が必要かを常に考える職だと考えれば、また違った印象が生まれるのではないでしょうか。

また、そうしたマインドが必要だと早くから気づくことはとても大切ですし、未経験の方や経験の浅い方にこそ参考にしていただければ幸いです。

澁澤 史哉

澁澤 史哉

2012年より半導体系の専門商社にてシリコンバレー付近の新興メーカーを国内プロモーションする業務に従事。2014年9月に退職し渡豪。帰国後、2016年よりマーケティングオートメーションツールferret One(フェレットワン)の運営にCSチームとして携わる。7月よりデザイナーへコンバートし、現在機能開発・デザインを担当。

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